iZotope Neutron 2

Exciter 解説 iZotope Neutron 2 チャンネルストリップ 

iZotope Neutron 2:チャンネルストリップで学ぶミキシングの基礎第8弾

Exciterの解説です!

エキサイター先生の登場です。

仲良い友達と一緒に集まる時、一人だけちょっとノリの悪いやついませんか?(ボクです)

いざ、飲みに行っても、ちょっと殻にこもってる、、、そんな感じ。

ライブでも、周りがノッてるのに、そいつだけジーッと、ステージを見ている。そんなやつです。(完全にボクです)

ミキシングでも、そんなめんどせー奴がいるんですよ。解決方法を伝授します。

そいつに、エキサイターをインサートして下さい。

それでは、解説します。(前置きをなんとかしろ!)

Exciterとは

ハーモニックディストーションと加えるエフェクト

サチュレーション、エンハンサーとも呼ばれる、倍音を調節する機能です

テクニカルな視点は、ちょっと避けますが、倍音とは、基本周波数の上に存在しているもので、この構造によって、楽器間の区別がついたり、音にキャラクターを持たせるものです。

アナログの機械は、このハーモニックディストーションが綺麗に持ち上げられたり、また少し歪んだりして、特有の味を演出するんですね。

デジタルな処理は、とてもクリーンで、コントロールしやすいという反面、色付け、という面では、アナログ機械が、やはり役に立ちます。

その『アナログ感』をデジタルで演出しちゃおうぜ、ってのがこのエキサイターなんです。

ちょっとエキサイティングしてきませんか?(ベタなのはやめろ)

Exciter インターフェース解説

Global Controls解説

Pre-Emphasis Modes

こちらは、サチュレーションを効かせる周波数を設定することが可能です。

より、ピンポイントでの処理を可能にし、アナログ感を出せます。

Full

中低域を持ち上げます(gentle low-mid frequency bump)

Defined

中高域を持ち上げます(gentle high-mid frequency bump)

Clear

中低域を少しカットします(gentle low-mid frequency attenuation)

Learn・Reset

Learn

クロスオーバー分析機能が作動します。マルチバンド設定のみ有効になるので、まず下の3つのコンプレッションポイントの2つ以上をオンにして下さいね。

マルチバンド処理に適した自然なクロスオーバーのカットオフ・ポイントが導かれます。

Reset 

Learnを無かったことにして!!

ノリの悪い友達が、いきなり一気飲みの音頭を取り出した際、急いで、このResetボタンを押してください。

元の内気な子に戻ります。(適当すぎるぞ!)

Spectrum Area解説

スペクトラム・アナライザーで、周波数を視覚的に捉えることができ、クロスオーバーポイントの確認にも使用します。

このエキサイターには、Post Filterと呼ばれるハイシェルフのフィルターを、スペクトラム・アナライザーの画面から発動することが可能です。

エキサイトしすぎちゃったよ!っていうときに、その高域を整えることが可能です。高音が明らかに暴れちゃう時があるので、その処理に使えます。

Detail Pane解説

左からオン・オフ、バイパス、ソロのボタンになります。

ソロ機能を使って、そのバンドのみを聴くことができるので、慣れるためにも、是非活用して下さいね。

Drive

エキサイト・レベルです。どんだけエキサイトしちゃうか、、、ギターアンプみたいに、ドライブをあげると、Peak Levelが少し落ちます。音が丸くなる、っていう感じでしょうか。

Blend

Dry/Wetの調節が出来ます。

Driveを多めにして、Blendを抑えると、クリアで、クリーンなサウンドになることが多いです。

X/Y Pad

4種類ある、ハーモニック構造から、自分の好きなブレンドを選べます。

この4つのは、音源がないと、イメージがつかないと思うので、少しあからさまにしましたが、参考になればと思います。

元のトラック↓


Tube

クリアにエキサイトしてくれる設定で、ダイナミックやトランジエントのアタック感を出してくれます。Tape, Retroに比べて、少し柔らかめな効き方が特徴です。

Warm

Tubeに似てますが、Tube程アグレッシブではない設定です。even harmonicsを形成します。ヴォーカルトラックにオススメです。even harmonicsはodd harmonicsに比べ、ソフトで”Warm”なキャラクターを持っています。

Tape

テープマシーンを軸にした音の設定です。明るめのサチュレーションで、odd harmonicsを形成します。デジタルなので、テープヒスなどは、含まれません。

 

Retro

トランジスタをベースにした、よりエッジの効いたサウンドです。odd harmonicsを形成し、トランジスタベースのファズのイメージです。

音源

かなりエキサイトしちゃってるんですけど、このエフェクトのイメージが伝わればいいなぁ、と思ってます。

キックにTubeのドライブを加え、ミッドはクリアに、高音はTapeを使って音ヌケがいいように設定しました。

実際は、本当に微調整くらいの気持ちがいいと思いますし、気がつかないウチに、めっちゃサチュレーションかけちゃうっていう、EDM系のトラックメーカーに非常に多いミスがあるので、気をつけて下さいね。(お前だよ!w)

元のトラック↓

エキサイトしちゃったやつ↓

 

まとめ

毎日読んでくれてる方がいるか分かりませんが、今日で、チャンネルストリップの解説が最終回です。

説明不足なところは、これから追加で記事にしますね。とりあえず、AI処理後のスタート地点になったのではないか、と勝手に想像しています。

それぞれのエフェクトは、とても奥が深く、こんなしょーもないブログで、100%理解できるってのには程遠いんですね。僕も毎日勉強しています。

ただ、最初のステップは、自分が一体何をやっているのか、それを把握すること。(お前が言うな!w)

インターフェースの理解だったり、基本的なエフェクトの知識、それからスタートしましょう。

今日は、この辺で!

またね!

Takeshi

Neutron 2のチャンネルストリップ一緒に学ぼうぜ!

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バークリー音楽大学卒業の作曲家です。 ロサンゼルス在住で、アメリカの製作会社に属しながら、テレビ用の曲を書いています。 ブログもやっています。 ギターもちょこっと弾きますよん。
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